2025/09/09 02:52

私もこれまで会社員として働く中で、
責任を押し付けられたり、誰かが逃げた決断を下しても守られなかったり、理不尽だと感じる場面も、少なくありませんでした。

そうして、誰かの犠牲の上に幸せを築くことはできない、と私は思うようになりました。
犠牲になる誰かの気持ちに想いを寄せられなければ、その上に生まれる幸せは本当のものにはならない。
そう感じるからです。


“誰かのために”という言葉は、いろんな場面で耳にします。
けれど、その“誰か”の姿が具体的に見えていないとき、その言葉は空っぽに響いてしまうのです。
『お客様の笑顔のために』と掲げられても、私の頭の中に浮かぶのは、どうしても輪郭のぼやけた顔でした。

一方で、過去の経験の中には、
その“誰か”をとても具体的に思い描く瞬間もありました。
来場した家族の笑顔や、悩みを抱える人の表情まで想像しながら、
“この人のためにどうするか”を考え、変化もいとわない挑戦がありました。

そこには、確かに“誰か”の存在がありました。
そして、その誰かへ届くまでの地図があったのです。

私が小多福堂で目指したいのは、安心して暮らす犬を増やすこと。
ドッグランで思い切り走り回る犬と、それを見て微笑む家族の光景。
石けんでやさしく洗われている犬、
犬のぶるぶるでびしょ濡れになり大笑いする人の顔、
そんな風景が想像できて私は嬉しいのです。

それは、犬や人だけでなく、遠くの森や海で暮らす命にもつながっています。

そのために、小多福堂ではパーム油を使わず、
食べられるほど身近で安心できる素材だけを選んで、一つひとつ丁寧に石けんを作っています。
犬や人の暮らしを守ると同時に、自然の中で生きる命を犠牲にしないものづくりを続けています。

誰かの犠牲の上ではなく、すべての命が安心して暮らせる未来を願って。
小さな石けんひとつからでも、その一歩をつくりたいのです🐕🌿

写真は、ふくちゃんが家族になって数日のころ。
こたつが見守ってくれてました🐕🐕🐾