お金をいただいて、お届けするものやから。

でも私にとっては、それだけじゃありません。 

ひとつひとつの石鹸は、 私が出会ってきた犬たち、人たち、 

悩んできた日々、冷たい言葉、あたたかい手、失ったものへの後悔、

そこから幸せになりたい、なろうとする気持ちがぜんぶ溶け込んでいる、私の魂のかたちです。

うまくいかん日も、 言葉にできへん痛みを抱えた日を、腰が痛い日も、私は台所の片隅で、

石鹸を作りながら 自分の命をひとつの“ぬくもり”に変えました。

だからこそ、 この石鹸が届いた先で、誰かの犬が撫でられて、誰かの心がふっとゆるんだら、

それだけで、私は報われます。

だから私は、 この手で作るひとつひとつの石鹸に、 自分の命をすこしずつ、ゆっくりと使い果たしていこうと思っています。

それが、私にできる“生きる”のかたちです。 

150歳まで97年とちょっとあるし笑